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生きるためだったのに

 

不確かな結果で

ドーパミン量が急増するのは、

新しいいものを前にしたときと

同じ理屈なのでしょう。

 

 

報酬が得られるかどうか

わからなくても、

私たちは探し続けます。

 

この衝動により、

食糧不足の世界に生きた先祖は、

そこにある限られた資源を発見し

活用できたのです。

 

人類が

狩猟生活を中心にしていた時から

人間に組み込まれていた

不確かな結果への偏愛

 

 

現代では、

それが問題になっています。

 

 

例えば、

スロットマシーンやパチンコ、

ゲームなどです。

 

「次は勝てるはず」という

不確かな結果が

やめられなくさせます。

 

 

このメカニズムを

うまく利用しているのは、

ゲーム会社やカジノだけではありません。

 

 

チャットやメールの着信音が鳴ると、

スマホを手に取りたくなるのも

そのせいです。

 

 

「何か大事な連絡かもしれない」

 

 

そういった期待が

ドーパミン量を増やします。

 

「大事かもしれない」ことに

強い欲求を感じ

私たちは「ちょっと見てみるだけ」と

スマホを手に取ってしまいます。

 

 

しかも

これを頻繁にやってしまいます。

 

 

起きている間中ずーっと。

 

 

 

・・・・・

『スマホ脳』

アンデシュ・ハンセン 著

久山 葉子 訳